東雲あるての雑記録

脳内洗浄作業

友達0人の俺はポールと友達になりたい

友達がいない。
スマホの機種変をしてから電話帳には親、会社、通っているカイロプラクティックの3件しか登録せずに1年半過ぎたが、それ以外の番号は1度も使ってないし、かかってもこない。
ラインにしても高校時代の部活仲間とはつながっているが、慶事弔事以外に連絡がきたことはまずない。
ラインの通知がきて、誰だろうと少し期待して確認してもニュースや公式アカウントのお知らせしかないことが分かったので、もはや確認もしない。通知が数十件たまってから、まとめて既読にするだけだ。

念のため書いておくと、結婚もしていない。
彼女がいたことも、ここ12年ない。
今、自分で数えて驚愕した。
ここ1~2年、ではなく、ここ12(ジュウニ)年、だ。
以前、彼女いない歴6年くらいの先輩に、それヤバくないですか?と言っていた過去の俺へ。軽くダブルスコア達成してるぞ。

さて、とにかく友達も彼女もいない自分は、友達か彼女がいたら日々の生活にもう少し潤いが出るのではないか、と思ったのだ。

しかし、まだコロナ禍といえる世の中で、ビビりの俺はアクティブに動き回る勇気がない。
そもそもコロナ禍とか関係なく、アクティブに動き回るバイタリティがあれば、ビフォアーコロナの世界線でもう少し違った結果が出ていただろう。
買い物に行った電気店で目当ての品が見つからず、忙しそうな店員を遠目に眺めながら疲れ果てて何も買わずに帰る、といったこともなかったろう。
マッチングアプリ的なものを使う、ということも考えられるが、ビビりの俺はサクラを見分ける自信がない。
サクラなら気を持たされた挙句にバイバイ、程度で済むかもしれないが、壺や絵画を売りつけられたり、急に彼女の親が難病にかかったり、急に彼女が貯めていた留学費用やらがなくなるかもしれない。
好きになってしまってからでは遅い。そもそもコロry
これも却下。

対象を人間に限定するから難しいのではないか。
恋人というとアレだが、友達が欲しければ、ミミズだってオケラだってアメンボだってみんな友達になりうるはずだ。
今は亡き、やなせたかし先生もそうおっしゃっている。

友達候補が動物でオーケーとなると、だいぶ現実味を帯びてきた気がする。保護犬、保護猫を迎えるというのは想像しやすい。
なんなら、ペットショップで購入しても良い。
友達を金で買うというのはいかがなものか、という気もするが、金で友達を売るよりはよっぽどマシではないか。
金で買ったあとに金では買えない友情を築けばよい。

猫はいい。昔は犬派だったが、数年前からyoutubeで見たりしてすっかり猫好きになった。犬よりも人間味があるし、クールなようで情もあると思う。
飼い主がパソコン作業してると必ず邪魔してきたりするが、でも飼い主は邪険にしない関係にも憧れる。足でオモチャを蹴り蹴りする仕草も可愛い。たくさん動画をみた。なぜyoutubeで猫を見るかというと、俺は喘息なので猫カフェに行けないからだ。
ん?・・・俺は喘息なので猫カフェに行けない・・・
猫カフェに行けないのに飼えるわけがない。
却下。

モフモフした友達には憧れるが、さらなる発想の転換が必要だ。
困った時には偉大なる先人たちの言葉を参考にするというのは定石だ。
友について語った偉大なる先人・・・。

ボールは友達

偉大なるサッカー選手、大空翼の言葉である。

これこそ、まさにコペルニクス的転回。いや転回はしてない。でも物凄く広がった。
友達=有機物という無意識下の制約をとっぱらい、生きとし生けるものすべて、なんぞという形容が広大な砂漠の中の砂一粒をすりこぎで入念にすり潰したあとの粉くらいちっぽけに感じるほど、ありとあらゆるものへの友情の可能性に満ち満ちている。

だがしかし、やはり友になるというからには、その友とよく関わりコミュニケートすることが不可欠であろう。
ボールだって、翼くんが練習の時以外にも常にいっしょにいてくれるから、翼くんの友情を感じることができる。部屋の隅に置きっぱなしで、ボールは友達、と言われたってボールの方だって「はぁ?」って感じだろう。

とすると、友達候補は少なくとも俺が毎日使い、壊れる可能性が低いもの。
機械のように複雑ではダメでシンプルな構造のものが良い。
そして俺が感謝できたりリスペクトできると良い。
なるべく身体で触れ合えると友情も育みやすいだろう。

以上のような条件から友達候補ナンバーワンとして俺が「お願いします!」と申し出たのは彼(もしくは彼女)だ。

ストレッチポール。

寝るときには、彼(もしくは彼女)の上に仰向けになると気持ちよく俺の身体をほぐしてくれ、知らないうちに眠りに落ちている。
気づくと彼(もしくは彼女)を抱きしめていることも良くあるので、恋に発展しないかが少し気がかりだ。俺の方にその気はない。あくまで友達として、だ。